12月4日(月)、都内で「ゴ・エ・ミヨ東京・北陸・瀬戸内2018」の授賞式が行われました。
今年のシェフドラネ(今年のシェフ賞)は以下の3名。
川島宙氏(アコルドゥ・奈良)
小泉瑚佑慈氏(虎白・飯田橋)
リオネル・ベカ氏(エスキス・銀座)

書籍は12月12日(日)発売されました。

---------------


11月28日(火)、「ミシュラン東京2018」が発表になった。

対象地域は昨年と同じ東京のみ。
以前入っていた横浜・湘南地区は2015年から特別版(クラブミシュラン)の更新のみとなっている。

全店リスト(無料)。ぐるなび海外版
http://gm.gnavi.co.jp/restaurant/list/tokyo
全店リストのプレスリリースPDF(英語)は→こちら

クラブミシュラン(公式)の全店リスト。有料会員サイト(無料公開時期は終了)。
https://clubmichelin.jp/guide/tokyo/search/restaurant/

軒数は以下の通り。

◆2017(昨年)
3つ星 12軒

2つ星 54

1つ星 161

ビブグルマン 315

◆2018(今年)
3つ星 12軒

2つ星 56

1つ星 166

ビブグルマン 278


◆新3つ星
なし

◆新2つ星 5軒
《新規》
茶禅華
(中華・広尾)
(イノベーティブ・外苑前)

《昇格》
オマージュ
(フランス料理・浅草)
フロリレージュ(フランス料理・明治神宮前)
樋口(日本料理・明治神宮前)

◆新一つ星(ビブグルマンからの昇格含む)23軒
《新規》21軒
Argile、東家、御料理 辻、銀座 いしざき、しのはら、ボッテガ、Crony、栞庵 やましろ、鮨 こじま、すし 八左エ門、すし家 一栁、鮨 由う、七鳥目、ハインツベック、La Paix、ラチュレ、L'Aube、ミモザ、プリンチピオ、プリズマ、厲家菜

《昇格》2軒
喜楽、広尾 はしづめ

◆新ビブグルマン59軒 
アンディ、336 ébisu、サン・ヤコピーノ、トラットリア・ダディーニ、トラットリア・ブカマッシモ、とんかつ はせ川、Sai(サイ)、ビストロ ティロワ、ビストロ ノブ、豊栄、Homemade Ramen 麦苗、ラ ピヨッシュ、レ・コパン ドゥ ドミニク・ブシェなど。

今年のビブも、ラーメン、そば、うどん、居酒屋、おでんなどのローカルフードの追加が目立った。

その他の異動(降格など)
3つ星は変更なし。
2つ星は、5軒が追加され、3軒(カーエム、湖月、分とく山)が1つ星に(自分調べ)。
1つ星は、23軒が追加され、18軒が星を落とした(自分調べ)。
具体的には、CHIC peut-etre、馳走 卒啄、ダ・オルモ、ファロ、はし本、ランベリー・ナオト・キシモト、Liberte a table de TAKEDA、モナリザ、櫻川、トロワフレーシュなど。

星がつく理由は実力を認められたからだとして、逆に、星がなくなる理由はいろいろだ。
シェフの異動、あるいは移転、閉店予定など、なかにはまだ公表されていないものもある。
星がなくなったからといって、単純に実力がどうこうということにはならない。

今年は、ビブグルマンの異動がいつにも増して多かった。
掲載件数が315軒から278軒に減り、なおかつそのうち59軒つまり2割は新規掲載店なのだから、相当な入れ替えだ。
入れ替え軒数10%未満のイタリアミシュラン、15%前後のフランス本国と比べても多い。
今年の公式プレスリリースに「流行の変化が速い東京という土地柄を反映し」とあるのは、この、ビブのドラスティックな異動によるものだろう。

国内のミシュランはすでに15県


2007年11月に「ミシュラン東京2008」が刊行されてから今年で11年。
当時から今まで変わらず3つ星をキープした4軒は、カンテサンス、かんだ、ジョエルロブション、すきやばし次郎だ。



海外・国内メディアの報じ方を見ていると、まだ、トピックスはラーメンらしい。
日本のプレスリリースにローカルフードとして載っていることもあり、2016年初掲載の「」と、2017年掲載「鳴龍」以来、東京のミシュランの記事ではどれも「ラーメン」ばかりが注目されている。
試しに「ミシュラン 東京」で検索してみると、上位に上がるほとんどの記事が、この2軒をはじめとするラーメン絡みなのに驚くだろう。

東京を代表するローカルフードとして、ラーメンをあてるのが順当なのかはわからないが、例えば大阪では粉もの、香港では点心と、ミシュランはアジアでローカルフードに焦点をあててきた。

ベストレストラン50と異なり、「その土地での」レストラン評価を下すときにこれまでにない独自性を出すとすれば、ローカルフードに行き着くのは必然ともいえる。

日本国内の掲載県だけでいうと、ミシュランは、書籍版・webのみ更新の特別版を含めて、発行がすでに15県となった。
ここまで広がったときに見えてくるのは、地域版を数多く出してでも販路を広げたいミシュランと、地方振興という点から、外部の評価を歓迎する地方自治体との、おたがいのニーズの一致だ。

ミシュラン100年の伝統などというけれど、欧米以外で初となる東京版が出て11年、こうやって変わっていくこともまた、必然だといえる。

「自分のことのように嬉しい」

image

今年の個人的トピックは、なんといっても荒井昇さんの「オマージュ」(浅草)2つ星昇格につきる。
東京下町・浅草という、ミシュランの星を取るには決して有利といえない場所でも、2つ星を取れるんだということを証明した。

そして新規開業で2つ星をとった中華「茶禅華」。
いきなりの2つ星なのにそれが驚きをもたらさないほどの順当な獲得だ。
フロリレージュ」の2つ星昇格も順当に。

それから、毎年毎年個人的に「今年は…」と密かに思っていたしここでも書いていた「La Paix」(日本橋)の1つ星。
シェフの松本一平さんと支配人の田中智人さんの二人三脚で、前の店「メルヴェイユ」(日本橋)時代から12年を数える。その間、何十回通ったかわからない。
メルヴェイユ時代に星を取っていてよかったのに、遅かったと感じられるくらいだ。

今年の記者会見でのミシュランの中の人のことばが印象的だった。
「今年の特徴として、二つ星の数が発表開始以来最高の56店となった。また調査員の体感として、日本のフレンチシェフのレベルが上がっている」(産経新聞
そのことばを裏付けるように、今年のミシュランは、新しい店だけでなく、しばらく前にオープンした店についた星が多かった。

星を獲得した店への祝福、逃した店への励まし。
星を獲得した店には「自分のことのように嬉しい」というコメントを多く見かけた。
そして今年もなお星がつかなかった店には、例年より熱く「ミシュランには嫌われても私が愛してる」というコメントが寄せられていた。
いずれにせよ、評価はその店だけのものでなく、自分のことのように喜び・残念がるファンがいて、それらの人たちと分かち合うものでもあると気づかされる。
michelintokyo_2018

2017版の感想は→こちら

ミシュランガイド東京2018
【発売日】2017年12月1日
【定価】本体3,000円+税(税込3,240円)
【ISBNコード】978-4-904337-24-0 C2026
【発行】日本ミシュランタイヤ株式会社


【国内の掲載エリア】(2017年11月現在)
北海道、宮城、東京、横浜、川崎、湘南、富山、石川、京都、
大阪、奈良、兵庫、広島、福岡、佐賀

(書籍版・webのみ更新の特別版を含む)